220123　BOOKレビュー　「自転しながら公転する」山本文緒さん

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図書館で予約して１年以上待ちました。
順番が回ってきて、イッキ読み。

とても面白かったですよ。
山本さん、数年ぶりの作品だったようですが、筆力は全く変化なかったように思います。
主人公が、そのまま進むのか、違う道を模索するか、という話なのですが、
ディテールも凝っていて、本当に楽しめました。
昔だったら25歳前後で迷うことですが、今は30代前半でのジャッジが普通なので、そのあたりの設定もリアル。
また年齢が上がった分、親世代について心配ごとがあったり、世の中を長く見て選択肢が増えている分、勢いで決めることができなかったり、難しい部分があるのがよくわかる。年齢を経て賢くなったからといって、決定が簡単になるってことはない。

プロローグ・エピローグは書下ろしされたようで、Amazonのレビューでも「不要」という人が多かった。私も50％くらいはそう思うかな？何となくあれがないと納得しない人も増えていて、編集さんの提案で書き足したのではないのかな？と勝手に想像しています。

あと、服屋さんの裏側というか仕組みも「へーーー」と言う感じで読みました。
全然知らない世界だったから。。。

山本さん、まだまだこれから書きたい題材がおありだったのではないでしょうか？

山本文緒さんのご冥福をお祈りいたします。

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